神戸在宅医療・介護推進財団について

設立趣旨・経緯

わが国における高齢化社会の進行は、世界にも例をみない速度であり、これに伴い、ねたきりや痴呆性老人等への対応が急がれています。
従来、介護サービスを必要とする高齢者や障害者の対応策としては、施設収容が中心に考えられてきましたが、これらの人々にとって社会生活から隔てられることなく、これまでと同様住みなれた地域社会で、近隣の人々とふれ合いや助け合いの中で介護を受けながら生活していくことの意義や大切さが認識されつつあります。
しかし、一方で、かつて高齢者や障害者を支えてきた家庭や地域社会の相互扶助の機能が核家族化や価値観の多様化により低下してきています。
このため、医療と福祉の連携による在宅ケアに関する研究及び実践が緊急の課題となってきています。

以上の点から、地域医療を担う「神戸市医師会」、先駆的福祉事業の開発や実践を行っている「こうべ市民福祉振興協会」並びに「神戸市」の三者が協力して、「財団法人神戸在宅ケア研究所」が設立されました。

当研究所は、それぞれの知恵と創意を結集し、在宅あるいは地域社会における高齢者等を対象とするケアのあり方やシステムについて、調査研究を行うとともに在宅ケア事業や施設運営などを実践することにより、神戸市民の福祉の向上に寄与するものであります。

経緯

設立当時、高齢化社会の急速な進展がみられる中で、「施設」から「在宅」へ、「ケア」「リハビリテーション」の重視へなどの視点に立った事業を進めてまいりました。
しかし、本格的な超高齢社会を迎えるにあたり、2025年を目途に在宅医療と介護の連携及び推進を積極的に進めて行くことがますます重要となり、当財団においても、神戸市における地域包括ケアシステム構築の推進団体として、新たな事業に取り組んで行くことになりました。
このため、平成28年4月1日から、財団名を「一般財団法人 神戸在宅ケア研究所」から今後の事業展開が分かりやすく、明確になる名称として「一般財団法人 神戸在宅医療・介護推進財団」に変更いたしました。